名古屋地方裁判所 昭和57年(わ)4号 判決
判決主文
被告人前澤物産株式会社を罰金六〇〇万円に、被告人前澤政司を懲役六月に、それぞれ処する。
被告人前澤政司に対し、この裁判確定の日から二年間右刑の執行を猶予する。
適用した罰条
法人税法一五九条、一六四条一項、刑法四五条前段、四八条二項(被告人前澤物産株式会社につき)
法人税法一五九条、刑法四五条前段、四七条、一〇条、二五条一項(被告人前澤政司につき)
罪となるべき事実の要旨
被告人前沢物産株式会社(以下被告会社という。)は、愛知県渥美郡田原町大字大草字三軒一〇番地に本店を置き、青果物卸売業を営むもの、被告人前澤政司は、被告会社の代表取締役としてその業務全般を統括するものであるが、被告人前澤政司は、被告会社の業務に関し、法人税を免れようと企て、仕入の架空計上及び売上の一部除外などの方法により所得の一部を秘匿した上
第一 昭和五二年一一月一日から同五三年一〇月三一日までの事業年度における被告会社の実際の所得金額が五、三七四万三、四七二円で、これに対する法人税額が一、九二六万四、一〇〇円であるのに、同五四年一月三一日、同県豊橋市前田町一丁目九番地四所在豊橋税務署において、同税務署長に対し、所得金額が二、〇七〇万二、七七〇円、これに対する法人税額が六一〇万五、九〇〇円である旨の虚偽過少の法人税確定申告書を提出し、被告会社の右事業年度における正規の法人税額との差額一、三一五万八、二〇〇円を免れ第二 同五三年一一月一日から同五四年八月三一日までの事業年度における被告会社の実際の所得金額が、一、〇一三万四、一七七円、これに対する法人税額が二六〇万七、七〇〇円であるのに、同五四年一一月三〇日、前記税務署において、同税務署長に対し、所得金額が七九五万六、一三五円、これに対する法人税額が一七五万二、四〇〇円である旨の虚偽過少の法人税確定申告書を提出し、被告会社の右事業年度における正規の法人税額との差額八五万五、三〇〇円を免れ
第三 同五四年九月一日から同五五年八月三一日までの事業年度における被告会社の実際の所得金額が七、五七三万五、一一四円で、これに対する法人税額が、二、八〇三万二、〇〇〇円であるのに、同五五年一二月一日、前記税務署において、同税務署長に対し、所得金額が三、六一三万四、〇七一円、これに対する法人税額が一、二二一万九、五〇〇円である旨の虚偽過少の法人税確定申告書を提出し、被告会社の右事業年度における正規の法人税額との差額一、五八一万二、五〇〇円を免れ
もって、いずれも不正の行為により法人税を免れたものである。
(裁判官 櫻林三郎)